waveshaper
ノード記憶を持たない(無履歴の)サチュレーション。信号のピークを滑らかに丸めて倍音を付加します。ドライブを上げても音量は一定に保たれます。
パラメータ
{
"drive_db": 12,
"shape": "tanh",
"type": "waveshaper"
}計算
y = shape(d · x) · c(d) d = 10^(drive_db / 20)
tanh y = tanh(u) 対称。奇数次だけを作る
asymmetric u ≥ 0 → tanh(u) 偶数次と奇数次、そして直流
u < 0 → ½ · tanh(2u)
c(d) は「基準レベルの正弦波を通したときの出力RMSが基準RMSになる」値。
ドライブだけの関数で、あらかじめ計算してある。- asymmetricシェイプは原点で連続かつ両側の傾きが1(線形)であるため、微小信号は完全に素通しとなり、信号振幅が大きくなるにつれて非対称な歪みが現れます。
- 音量補償は基準正弦波で校正されています。クレストファクター(波高率)の大きい実際の音楽信号では、厳密に一定ではなく近似的なレベル維持となります。
- ドライブは、再生中にリアルタイムで変更できる3つのパラメータの1つです。
使うときの注意
asymmetricの後段には必ず dc_blocker が必要です。
数式上の構造として直流が発生するため、dc_blockerのない構成はシミュレーション検証で拒否されます。dc_blockerは必ず下流に配置してください。
非線形ノードのため、安全機構が作動します。
このノードを含むシグナルチェーンは試聴前にシミュレーション検証を通過する必要があり、そのセッション中は常に出力リミッターが有効化され、再生開始時にソフトスタートが適用されます。
奇数次と偶数次は聴感上の質感が異なります。
対称サチュレーション(tanh)は奇数次倍音を生成し、プッシュプル回路のような質感をもたらします。非対称(asymmetric)は偶数次倍音(特に2次)を付加し、シングルエンド真空管回路特有の甘く艶やかな音色を再現します。