リサンプル設計
入力サンプリングレートを内部処理レートへ引き上げ、再び戻すレート変換段です。アンチエイリアシング等の帯域制限が存在するのはこの段であり、フィルタ特性を設計できるのもここだけです。
設計パラメータ
すべての項目を省略可能です。すべて省略した場合は出荷時既定の設計(直線位相のKaiser低域通過フィルタ)が適用されます。
? = 省略できる欄
窓の種類
stopband_db からパラメータが自動算出されるのは kaiser と gaussian のみです。その他の窓関数は減衰量が固定されており、減衰の足りない窓関数は必要とされる最低イメージ抑圧を満たせないため、タップ数をどれだけ増やしても検証で拒否されます。
位相
レート変換カーネルによるプリリンギングを回避できるのは、このリサンプル段でのみです。グラフ内の各ノードは補間処理の後に適用されるため、そちらで最小位相を選択してもリサンプル段のプリリンギングには影響しません。
上端の書きかた
比率が1.0以下であれば、どのサンプリングレートであっても条件は常に満たされます。
どの方法で指定しても、結果として生成・保存されるフィルタ係数の品質は同等です。パラメータの入力アプローチの違いであり、異なる設計になるわけではありません。なお、タップ数の指定が適用されるのは入口段(アップサンプル)のみであり、出口段(デシメーション)は自身の遷移帯域幅から自動で解き直されます。
設計を囲む欄
- kind は、このファイルがリサンプル設計であることを示す識別子です。グラフファイルと混同しないために定義されています。
- name は表示名です。システム上の識別子はグラフと同様にファイル名です。
- targets は、適用を想定する入力レートの一覧です。空配列の場合は「全レート対象」を意味し、保存時に両系列について計算されます。
- min_partition は、処理を想定する最小ブロック長の宣言です。フィルタ係数には影響せず、CPU負荷予測の表示基準を決定します。
- spec_version は必須項目で、グラフの仕様バージョンとは独立して更新されます。
設計ファイルはレートや係数を直接保持しません。
処理段ごと・入力レートごとに動的に再計算されます。そのため、1つの設計ファイルで多様なレートの音源に対応できます。Hz表記の周波数とナイキスト比表記の周波数の意味が異なるのも、この動的計算によるものです。
現在の再生レートを含まない設計は適用されません。
出荷時の既定設計でフォールバック再生され、その旨が再生画面に通知されます。targets に該当レートを追加するか、全レート対応として宣言してください。