early_reflector

ノード

Side成分から初期反射音を生成し、空間の広がりとルームサイズ感を付加します。

パラメータ

欄何を決めるか範囲必須
damping_hz壁面・空気吸音のダンピングローパス周波数[Hz](1000〜16000 Hz)。1,000 〜 16,000任意
reflections_mix_db反射音ブレンド利得[dB](-36.0〜-12.0 dB)。-36 〜 -12任意
room_scale部屋の寸法スケーリング倍率(0.5 =小部屋、2.0 =大ホール)。0.5 〜 2任意
{
  "damping_hz": 6000,
  "reflections_mix_db": -20,
  "room_scale": 1,
  "type": "early_reflector"
}

計算

S = (L - R) / √2

11.3 / 17.8 / 24.1 / 31.7 ms の4本のタップ(room_scale 倍)
各タップに damping_hz のローパス(壁と天井の吸音)

R_early = 1.00·tap₁ - 0.80·tap₂ + 0.63·tap₃ - 0.50·tap₄
S_refl  = R_early · 10^(reflections_mix_db / 20)

L_out = L + S_refl              R_out = R - S_refl
タップディレイ時間を素数比に設定しているのは、反射音が周期的に重なって定在波のような不要ピークを形成するのを防ぐためです。符号を交互に反転させているのも同様の理由です。またブレンドは差動方式のため L_out + R_out = L + R となり、モノラルに合算した瞬間に反射音成分は完全に相殺・消失します。

使うときの注意

  • リバーブ(残響器)ではありません。

    リバーブのような長い減衰テールやフィードバックループは持たず、4本の初期反射音のみを生成します。付加されるのは部屋の広さ(スケール感)であり、コンサートホールのような過剰な残響ではありません。

  • room_scale は部屋の壁の位置を拡縮します。

    4本のディレイ時間を連動して拡大縮小するため、反射パターンの時間比率を保ったまま空間サイズのみが変化します。値を大きくすると反射音がより遅れて到達し、広い空間として知覚されます。

  • damping_hz は壁面の吸音特性であり、広さではありません。

    カットオフ周波数を下げると反射音の高域が減衰し、吸音材に囲まれた柔らかな音響空間を再現します。反射音が届く時間遅延自体は変化しません。

  • モノラル互換性は構造上完全に保証されています。

    反射音が差動(L-R)で付加されるため、モノラルに合算された音声は、このノードをバイパスした場合と完全に同一になります。